2002年2月23日(土)「しんぶん赤旗」

鈴木疑惑の全資料公表を

当事者・外務省まかせの首相

筆坂書記局長代行が批判

　日本共産党の筆坂秀世書記局長代行は二十二日、国会内で記者会見し、佐々木憲昭、木島日出夫両衆院議員が国会論戦で明らかにした鈴木宗男衆院議員の外交私物化を示す内部文書の存在を、外務省が認めたことについて、「事実関係の確認にとどまらず、鈴木議員の疑惑にかかわるすべての資料を公表すべきだ」とのべ、真相究明のため鈴木議員の証人喚問と集中審議を要求しました。穀田恵二国対委員長と佐々木、木島両議員が同席し、多数の記者が詰めかけました。

鈴木宗男議員の疑惑資料について記者会見する（左から）穀田、佐々木、筆坂、木島の各氏＝２２日、国会内

証人喚問を要求

　筆坂氏は、日本共産党の追及を証明するものとして、内部文書が出てきたのであり、事実であることは明りょうだと指摘。文書が「秘」扱いになっていた点についても「国の安全・利益」のためのものではなく、「悪事を隠すための『秘』扱いだ」と批判しました。

　同時に、「鈴木氏のいいなりになって全体が私物化されてきた“伏魔殿”外務省のあり方を根本から問い直すことが求められる」とのべました。

　また、鈴木議員については政治的、道義的責任だけでなく、小渕内閣の官房副長官として幅広い職務権限があると指摘し、「刑事責任も追及されなければならない」とのべました。

　筆坂氏は「真相究明を外務省任せにする小泉首相の態度も問題だ」と批判。「外交を牛耳られた当事者の外務省に自浄能力はなく、国会の果たす役割が重大になっている。ことは日本の外交、国益にかかわる大問題で、あいまいな決着は許されない」と強調し、問題追及のため野党党首会談の開催を呼びかけました。