日本共産党

2002年2月24日(日)「しんぶん赤旗」

ムネオ・外務省疑惑

証人喚問待ったなし

共産党の追及で政界激震


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街頭で訴える児玉議員と新野道議(右)、青山慶二党道副委員長(左)=23日、札幌市
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街頭宣伝で「ムネオハウス」問題を掲載した「しんぶん赤旗」日曜版をすすめる大久保八太大分市議=23日、大分市

 政界に衝撃が走っています。「ムネオ・ハウス」の入札介入をはじめとした鈴木宗男衆院議員と外務省の疑惑は、日本共産党の追及で「看過できない局面を迎えた」(「日経」二十三日付社説)と指摘される状況。ムネオ・外務省疑惑の真相解明へ、鈴木氏の証人喚問は待ったなしです。

 鈴木氏の地元の釧路新聞同日付は、「国会論戦は共産党が入手した『外務省内部文書』が爆弾となって渦中の鈴木宗男・前衆院議運委員長は83年の初当選以来最大のピンチに立たされている」と書きました。

政権の致命傷

 小泉首相は二十二日、ムネオ・外務省疑惑で十日以内に調査をするよう川口外相に指示。疑惑にかかわった同省幹部二人と鈴木議員に近い職員を更迭しました。

 「読売」二十三日付は、こうした動きについて「首相周辺には『共産党はまだ外務省不祥事のタマを握っている』との不安が強く、ここで人事を断行しなくては『政権への致命傷になりかねない』との判断が働いた」と指摘します。政府・自民党内からは、証人喚問容認論や離党勧告の動きも出始めました。

 鈴木疑惑を決定づける動かぬ証拠をつきつけた佐々木憲昭、木島日出夫両議員の追及が真相解明を求める国民世論と相まって、参考人質疑で外務省疑惑の幕引きをはかろうとした政府・自民党の思惑を狂わせ、追い詰めているのです。「ブッシュ来日の追い風が吹き飛んでしまった」(政府関係者)の嘆きも聞かれます。

 こうした政府・与党の動きを、一般紙は「政府・与党“宗男切り”」(「東京」二十三日付)などと報じています。

 ムネオ・外務省疑惑で予算案成立が遅れれば「政権致命傷」(同前)になりかねないとの危機感からです。

根底から問う

 しかし、問題を“とかげのしっぽ切り”で終わらせてはなりません。ことは日本外交のあり方にかんする問題であり、「鈴木氏の関与疑惑は『政と官』のゆがんだ関係を根底から問い直す契機をはらんでいる」(「日経」同前)からです。

 「真実は自らしっかり明らかにする所存だ」

 公の場からは姿をくらましたままの鈴木議員は二十三日開かれた自民党の北海道連定期大会に、こんなメッセージを寄せました。

 橋本派幹部は「証人喚問は重いものだ」とのべ、政治倫理審査会での弁明など逃げ道も探っています。公明、保守両党も自民党の動きの様子見で責任ある対応をしようとしていません。

 日本共産党の筆坂秀世書記局長代行が二十二日の記者会見で要求したように、鈴木氏本人の証人喚問と外務省の調査結果が出た時点での集中審議が、真相解明には欠かせません。

「全容解明を」の声列島に各地で宣伝

北海道

 「ムネオの悪事掘り出せるのは共産党だけだと分かった」(三十代男性)――。鈴木宗男議員が出身の北海道。日本共産党道委員会は二十三日、雪の降る札幌市内で街頭宣伝し、鈴木議員の疑惑解明に全力をあげる決意と、「しんぶん赤旗」の購読を訴えました。児玉健次衆院議員、大橋晃、新野至都子両道議ら十人が参加しました。

 鈴木疑惑を追及した二十三日付「しんぶん赤旗」日刊紙と日曜版二十四日号を張り付けた特製掲示板を展示。道行く人が次々と足をとめ、青年が「見本紙がほしい」と宣伝する勤務員に話しかけるなど、高い関心を集めました。

 「シベリア抑留以来、共産党を見ると気分が悪くなっていた」という佐々木次郎さん(77)は、「ムネオの悪事を追及する共産党が出ているテレビを見て、気分が悪くなるどころか、スカッとした。この問題をもっと掘り下げて」と笑顔で語っていました。

長  野

 「この議員さん、いい質問してたわ。佐々木っていうんだ」「日出夫さん(木島衆院議員)もすごかったよ。悪いのはこれ(鈴木宗男議員)」―。「しんぶん赤旗」日曜版の記事を前に、いくつもの会話の輪ができました。

 二十三日の午後、長野駅・善光寺口で、日本共産党の長野県委員会と長水地区委員会が行った街頭演説と「しんぶん赤旗」の宣伝です。中野さなえ党国会議員団県事務所長、山口典久県書記長らが訴え。

 「頭にくるから『赤旗』買うわ」という主婦、「NGO排除はおかしい」という男子高校生、「友だちの分も」と日曜版を二部買った女性公務員(58)、話題に加わる僧衣の人もいて関心の強さを示していました。日曜版十五部が売れました。

大  分

 「あなたたちみたいな人がいないと日本はよくならない」―。二十三日大分市繁華街の昼休み、買い物帰りの女性がこういって、「しんぶん赤旗」の宣伝をしていた日本共産党中部地区委員会・県委員会の人に声をかけて日曜版を購入していきました。

 


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