日本共産党

2002年2月25日(月)「しんぶん赤旗」

95年沖縄・北方問題特別委でのこと

わざわざ委員長代理をたてて

委員長の鈴木氏自ら質問

“4島の施設急げ”と執ように

佐々木議員が指摘


 「北方四島」支援事業の受注企業から多額の献金を受け、入札に介入していた自民党の鈴木宗男衆院議員が、国会の委員会で、外務省に「四島」への施設整備をしつようにせまり、実現させていたことがわかりました。同議員は自分が委員長をつとめる委員会でわざわざ委員長代理をたててまで自分が質問に立っていたもので、異例のやり方。日本共産党の佐々木憲昭衆院議員が二十四日のテレビ番組などで、この事実を指摘しました。

 鈴木議員は、色丹島の訪問から帰ってきた直後の一九九五年五月三十一日、衆院沖縄・北方問題特別委員会で質問に立ちました。

 当時、鈴木議員は同特別委委員長でしたが、委員長代理を立てての質問でした。

 鈴木議員は島民から受けた要望をあげながら、河野洋平外務大臣(当時)や外務省欧亜局長にたいし、「診療所だけでも色丹島につくってあげたほうがいいのじゃないか」と要求。領土問題との関係で「現状固定化」につながる懸念を示す答弁にいらだち、「奥歯にものがはさまったようないい方」「もっと割り切ってやっていい」とせまり、やりとりのすえ、外務省から「できるだけ早く対応したい」と答弁を引き出しています。

 こうして、「鈴木宗男診療所」と呼ばれている色丹島の診療所が同年着工されました。

 また、九六年六月にも沖縄・北方特別委で鈴木議員(当時理事)は「四島」での「インフラ整備」を「きちっとやっていく」よう要求。当時の池田行彦外相が施設整備も含めて具体的に検討をすすめたいと約束しました。

 さらに、九七年四月の外務委員会でも、鈴木議員(当時理事)が「四島」支援の予定をただすと、池田外相は、国後島の船着場補修、はしけの供与、択捉島の医療施設建設などの検討を明言。鈴木氏は「ことしは踏み込んでくれたということは高く評価したい」とのべています。実際、これらはことごとく実現しました。

 鈴木議員はこうした国会での要求と、自民党外交部会での追及、外務省への圧力などを通じて、支援事業の私物化を実現していったことになります。

 


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