2002年2月26日(火)「しんぶん赤旗」
質問する木島議員=25日、衆院予算委員会 |
国後島の「ムネオ・ハウス」建設工事で、外務省の関連団体「支援委員会」が、一回目の入札が不調に終わったにもかかわらずやり直さず、随意契約に切り替えて、鈴木宗男・自民党議員の後援会幹部が社長を務める共同企業体(JV)に発注したことが二十五日の衆院予算委員会で明らかになりました。日本共産党の木島日出夫議員が追及したもので、外務省もこの事実を認めました。
受注したJVは、渡辺建設工業(北海道根室市)と犬飼工務店(同中標津町)の二社。入札(九九年七月七日)には両社JVのみが参加し、(1)四億三千万円(2)四億二千三百万円(3)四億二千万円で三度入札しましたが、いずれも予定価格(三億九千七百万円)を上回ったため、「支援委員会」は両社JVと随意契約交渉に入りました。
交渉でも両社JVは数度予定価格を超える価格を提示。「最終的には七月十四日、予定価格に消費税を加えた四億一千六百八十五万円で契約」(斉藤泰雄外務省欧州局長)しました。
木島氏は、入札が不調に終わったとき、他の官庁で通常行われる再入札のための再公告をしたのかと質問。斉藤局長は、再公告していない事実を認めました。木島氏は、一連の流れは「支援委員会」が鈴木議員の意向を受け、同氏の選挙区のJVしか入札資格がないように枠組みをつくり、随意契約したものだと批判しました。
また木島氏が、両社JVが大手エンジニアリング会社「日揮」(本社・横浜市)と三億五千万円で下請け契約を結び、「丸投げ」した問題を追及。実際に工事をした日揮の請負額と両社JVの落札額の差額が、実際には工事をしていない両社JVに入る仕組みになっており、「国費を食い物にしている」と批判しました。
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