2002年2月28日(木)「しんぶん赤旗」
「北方四島支援事業」をめぐる疑惑で、日本共産党の松本善明議員は、二十七日の衆院外務委員会で、自民党・鈴木宗男衆院議員が九八年六月の国後・択捉両島の「電力事業調査」に「支援委員会」の旅費負担で参加し、同調査に「顧問」として加わっていたことを明らかにしました。
松本氏は「電力事業の専門家でもない鈴木氏が、なぜ顧問扱いなのか」と追及。外務省の斉藤泰雄欧州局長は「当時そのような取り扱いをしたことがあったかもしれない」と認めました。
松本氏は「北方四島支援事業」に関し、外務省職員が一九九六年から二〇〇一年までの六年間に、「支援委員会」の旅費負担で、のべ九十九人、五十七回にわたって「北方四島」へ出張していたことを明らかにしました。
松本氏の調査によると、鈴木議員が参加した国後島での「ムネオ・ハウス」(友好の家)目録贈呈式など(九九年)に九人、同完成式典にも九人(同年)が出張。鈴木議員の三十七回の外遊のうち、十九回も同行している外務省の佐藤優前国際情報局主任分析官についても、「支援委員会」の負担で「北方四島」へ七回も出張している事実を指摘しました。
松本氏は、政府が資金を拠出している「支援委員会」の負担で、鈴木議員、外務省職員、佐藤前主任分析官らが大挙して頻繁に出張している問題について、「これでは外務省のお手盛りだ。外務省のカネを使えば目立つから、暗やみにある支援委員会の資金を湯水のように使ったのではないか」と追及しました。
日本共産党の松本善明議員は二十七日の衆院外務委員会で、「北方四島支援」など人道支援事業をめぐり、会計検査院に検査状況をただしました。石野秀世第一局長は「支援委員会は多国間の協定で設立されたこともあり、直接検査した実績はない」とのべました。
松本氏は「ロシア支援事業は九三年から始まっている。ほったらかしではないか。厳しく反省すべきだ」と批判。石野局長は「今後、支援委員会の実施事業にどういう検査を行うかは検討していきたい」とのべました。
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