2002年3月1日(金)「しんぶん赤旗」
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BSE(狂牛病)の全頭検査が開始される前の昨年十月十七日までに、と畜解体された国産牛肉を国が買い上げる事業で、雪印食品以外にも品質期限切れでほんらい買い取り対象にならない肉が混入していたことが二月二十八日、明らかになりました。衆院農林水産委員会で日本共産党の中林よし子議員の質問に、武部勤農水相が答えたもの。
農水省は雪印食品の国産牛肉偽装が発覚したことで八日から牛肉を保管する全国二百五十九倉庫の全ロット(一ロットは約四十箱)のサンプル抽出検査をはじめ、二十四日までに三十倉庫の検査を終えました。
武部農水相は、二十四日までに千二百四十八ロットについて検品作業を実施したことを明らかにし、その結果「加工年月日が古く、品質保持期限が切れているおそれのあるロット等が見つかった」と答えました。
中林議員はまた、食肉大手のスターゼン(本社・東京)で食肉の表示偽装が発覚したことを指摘し、「大手の食肉関連の企業がこういうことになれば日本の食肉業界が大変なダメージを受ける。ひいては農家がダメージを受ける。農水省はどのように体制を整えていくのか」と迫りました。
武部農水相は「食肉業界が自主的努力によって一刻も早く、消費者の信頼回復に努めるよう指導する」と答弁。三月一日に調査の一次取りまとめを公表することを表明しました。
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