2002年3月2日(土)「しんぶん赤旗」
「北方四島」支援事業の入札介入など疑惑解明のための鈴木宗男衆院議員(自民)の証人喚問問題で与党側は一日、前日に続いてこの日も回答を拒否しました。
日本共産党、民主党、自由党、社民党の野党四党はこれに抗議し、「喚問の実現は予算審議の不可欠の条件だ」として、同日の予算委分科会や常任委員会に出席せず、国会内で議員団会議や緊急集会を開いて一刻も早い証人喚問の実現を求めました。
同日朝の衆院予算委理事会で野党側が、与党側から喚問の回答があれば直ちに審議に応じる用意があると表明したのに対し、藤井孝男筆頭理事(自民)は「野党の要望にこたえられない」とこれを拒否。四日朝に外務省の調査報告が発表されることを明らかにし、喚問についてはそれを受けて判断するとの姿勢を変えませんでした。
一方で与党側は、単独で予算委員会分科会の開催を強行。このため、野党側は国会内で抗議の集会を開き、「鈴木疑惑を国会で解明すべきだというのが国民大多数の声」と決意を表明しました。
日本共産党、民主党、自由党、社民党の野党四党が一日、自民党・鈴木宗男衆院議員の証人喚問実現を求めて国会内で開いた緊急集会には野党議員や秘書など約四百人がかけつけました。
日本共産党からは筆坂秀世書記局長代行があいさつ。筆坂氏は、証人喚問の回答を先送りする与党側を、「今回の疑惑は、鈴木氏の介入で日本外交がゆがめられ、国益が損なわれたという大問題だ。与党は、日本外交や国益よりも鈴木議員を守る、自分たちの腐敗体質を守ることを優先している」と批判しました。
また、与党側が証人喚問を求める野党を「審議拒否」などと非難していることについて、「証人喚問は、予算審議をすすめる不可欠の条件だ」と強調。予算執行にかかわる疑惑の真相を解明し、審議をすすめるために、鈴木氏の証人喚問を提起しているとして、「審議を拒否しているのは、与党三党だ」と批判しました。
外務省がすすめている調査について、「調査報告書では、ODA疑惑、献金問題はいっさいふれないといわれている。これでは、一番大事なところを隠したものだ。外務省の調査では、真相を解明する力がないことを告白している」と強調。「真相を解明するのは、国会しかない。国民の声は真相解明が大多数であり、正義の旗は野党四党にある」とのべ、拍手に包まれました。
民主党の菅直人幹事長は「鈴木氏の疑惑は予算執行にかかわる大問題だ」と指摘。自由党の藤井裕久幹事長は「鈴木氏の疑惑は偶発的なものではなく、自民党の体質そのものの問題」と批判。社民党の福島瑞穂幹事長は「疑惑で真っ黒なまま、予算を通すことはできない」とのべました。
集会の締めくくりは、日本共産党の春名眞章衆院議員の音頭で「ガンバロー」を三唱しました。
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