日本共産党

2002年3月7日(木)「しんぶん赤旗」

ムネオ疑惑 防衛庁にも

北海道の米軍実弾演習時
宿泊・物品業者選定に関与

関係業者から献金

佐々木議員追及


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防衛施設庁が鈴木議員に説明したことを示すメモ(拡大部分)と、物品調達の業者一覧

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佐々木憲昭議員=6日

 自民党の鈴木宗男衆院議員が、一九九八年に北海道・矢臼別演習場で実施された米軍実弾演習にかかわる宿泊施設や物品調達の業者リストを事前に提出させるなど、個別の業者選定に関与していたことが明らかになりました。日本共産党の佐々木憲昭議員が六日の衆院予算委員会で、防衛施設庁の内部文書を示して追及したもの。中谷元・防衛庁長官は「個別の物品納入などを議員に説明するのは通常やらないことで、好ましくない」と答弁し、異常さを認めました。

 佐々木氏が示した防衛施設庁札幌防衛施設局の「鈴木宗男事務所 宮野秘書への説明」と題する文書によれば、演習が行われる前の九八年九月二日に施設局長らが釧路市の鈴木事務所を訪れ、実弾演習にかかわる職員の宿泊施設や物品の現地調達についてホテルや業者のリストを示して説明。秘書は「分かっています。業者は知っている業者です」と答えました。

 佐々木氏は、鈴木氏がこの業者のうち三社から三年間で計二百七万円の献金を受け取っていたことを明らかにし、税金が業者から政治献金として還流している構図を批判しました。

 一方、同日午後、防衛施設庁の担当者が鈴木氏に説明したメモによれば、前日に鈴木氏を訪ねたとき「地元でのホテルの話がありましたので…調べて参りました」とあり、鈴木氏から宿泊施設についての問い合わせがあったことを示しています。

 佐々木氏は「鈴木氏が『個別の業者選定にかかわったことはない』とのべているが、これほど深くかかわった証拠はない」と批判。「疑惑は大きく広がっている。政府全体の問題だ」とのべ、全省庁での調査を要求しました。小泉純一郎首相は「各省庁で必要な資料を提供し改革に生かすべきだ」とのべました。

 


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