2002年3月7日(木)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の志位和夫委員長は六日、国会内で記者会見し、与党三党が衆院予算委員会で二〇〇二年度予算案の採決を強行、可決したことについて、「今度の予算案は、(自民党の)鈴木宗男衆院議員などによる政・官・業の癒着で予算執行がゆがめられたという非常に深刻な疑惑がかけられていた。それを強行採決したことは、二重の意味で許されない暴挙だ」と批判しました。
一つは、「鈴木疑惑の解明は緒についたばかりで、これからが大事な場面」というなかで、予算案採決が強行されたことです。志位氏は、「北方支援」事業やアフリカのコンゴ外交官人事への介入など外務省だけでもさまざまな疑惑がなげかけられ、その他の省庁にも横断的に疑惑が広がっていることを指摘。「そのときに予算案可決を強行したことは、疑惑の解明にフタをしていくということだ」と批判しました。
もう一つは、すでに明らかになっている鈴木疑惑についてみても、「このままの形では予算の執行はできないということを政府が認めざるをえないほど、疑惑が深刻になっている」ことです。志位氏は、塩川正十郎財務相が、「予算が成立したら、直ちに執行について関係省庁と十分協議し、正すべきものは正す。(予算案には)必要な経費もあることは事実だから、執行に疑惑がかからないようにするので、そこは一つ信じてこの予算を認めていただきたい」とのべたことを指摘。「政府自身が予算について破たんを認めながら、『ともかく信じてください』ということで強行するのは、ほんとうに許しがたい態度だ」と批判しました。
また、政府が「景気への配慮」を口実に、採決を強行した点で、「政府は景気のためというが、いまの景気を悪くしている需要の冷えこみ、家計の冷えこみをよくするという中身は一つもない。逆にそれを冷やすという逆行予算でしかない」と批判しました。
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