日本共産党

2002年3月12日(火)「しんぶん赤旗」

衆院予算委 証人喚問

ムネオハウス受注企業に追加支払い

鈴木議員に献金を追加

入札資格は1社だけ

佐々木議員追及に“思い出せない”


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鈴木宗男議員を尋問する佐々木憲昭議員=11日、衆院予算委員会

 「北方四島」支援事業の入札をめぐる関与疑惑などについて、自民党の鈴木宗男衆院議員に対する証人喚問が十一日午前、衆院予算委員会で行われました。鈴木氏は疑惑の焦点である「ムネオハウス」(国後島「友好の家」)建設で地元の「根室管内」の業者を使うよう働きかけた点について「領土返還運動の政策的理念に基づく根室重視と、地元の要望からお願いしたのは事実」とのべ、関与を認めました。

 一方で「ムネオハウス」の入札参加資格が事実上自分の後援企業に絞られた点については「個別具体的な企業の話はしていない」と疑惑を否定しました。

 日本共産党の佐々木憲昭議員は、「ムネオハウス」の特定業者選定にかかわる介入問題についてただし、このなかで入札参加資格があったのは受注した渡辺建設工業一社だけであったことを明らかにしました。

 外務省の調査報告(四日)によると鈴木氏は、九九年十月二十四日の「ムネオハウス」しゅん工式に出席した際、現場に地元の作業員がほとんどいなかったため「激怒」し、同行した外務省職員に調査を命じています。佐々木氏は元請けの渡辺建設工業が翌二十五日に五十万円、十二月二十一日にも百万円を追加して献金した事実、同社に追加支払い(二千三百七十四万円)がされたことを明らかにし、これらへの献金はこうした工事受注へのお礼ではないかと追及。鈴木氏は「追加工事にはタッチしていない」として“知らなかった”との認識を示しました。

 さらに佐々木氏は、入札参加資格を説明した外務省側に鈴木氏が「根室管内にBランク以上は何社か」と尋ねたことを指摘し、外務省から「一社のみ」という報告は当然受けているはずだとして、その回答があったかどうか質問。鈴木氏は「外務省が決めた枠組みで了解したと認識している。個別の業者の名前の説明を受けたという記憶はない。思い出すことはできない」とのべました。

 佐々木氏は、九五年度から九九年度まで根室管内で行われた三十六件の官公庁発注実績がすべて渡辺建設工業で、「根室管内で施工実績を十分に有する者」との入札参加資格に該当するのが同社しかないことを指摘。「この地域のことをよく知っているあなたはご存じではないか」と追及したのに対し、鈴木氏は「個別の業者名は言っていない」と逃げました。

 


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