日本共産党

2002年3月16日(土)「しんぶん赤旗」

支援委、130億円をため込み

小泉議員追及に 外務省が明らかに

参院特委


 鈴木宗男衆院議員の入札関与疑惑に揺れる「北方四島」支援事業の発注元である「支援委員会」が、約百三十億円の“ため込み金”を抱えていることが十五日、判明しました。参院沖縄・北方特別委員会で日本共産党の小泉親司議員の追及に、外務省が明らかにしたものです。

 小泉氏は、一九九二年度から二〇〇一年度までに日本政府が支援委に拠出した資金の総額は五百九十一億円であることを指摘。拠出金の残金がいくらかを質問したのに対し、斎藤泰雄欧州局長は「最近の時点での残金は約百三十億円だ」と答弁しました。

 小泉氏は、繰越金が拠出金総額の20%にのぼることを示し、「とうてい繰越金とはいえない。外務省のプール金と同じため込み金だ」と追及しました。支援委はこれまで人道支援に百三十五億六千万円、技術支援に九十四億七千万円、「北方四島」支援に八十六億七千万円を支出しています。ため込み金を百三十億円だとすると、拠出金との差額は百四十五億円になります。

 そこで小泉氏は、支援委員会の運営費としての支出はいくらになるのかと質問。斎藤局長は、支援委事務局運営管理費として二〇〇一年度予算で四千百七万円、〇二年度予算で四千四十四万円を計上していると答弁し、九二年度から現在までの運営費実績については「手元に資料がない」と述べるにとどまりました。

 川口順子外相は「繰越金があること自体は制度の円滑な運営上必要」と答弁。小泉氏は「不明朗な支援委予算は見直すべきだ」と批判しました。

 


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