2002年3月16日(土)「しんぶん赤旗」
中小金融に関する参考人質疑が十五日の衆院経済産業委員会でおこなわれ、参考人からは中小企業に対する貸し渋りの改善、信用金庫・信用組合に対する金融庁検査の見直しなど、政府の地域金融政策への疑問の声が相次ぎました。
全国信用金庫協会の長野幸彦会長は、金融庁の検査基準について、「国際業務をやっている銀行に対する基準を(信金に)もってくること自体がいろいろな問題を発生させる原因ではないか」と批判しました。
日本共産党の大森猛議員が「わが党の調査でも金融庁の高圧的・威圧的検査を批判する声が多数寄せられているが、全国的な状況はどうか」と質問。長野会長は「金融検査官のやり方には大変な怒りを感じている」と答えました。
東京商工会議所大田支部の鈴木規方・工業分科会長は「貸し渋り・貸しはがしの影響が優良な中小企業にまで及んでいる。なんとか対策を講じてほしい」と訴えました。
一方、東京都民銀行で中小企業への貸し出しを専門に扱う事業部担当の加藤秀夫部長は、中小企業の経営実態は経営者の手腕、人柄を見なければ分からないと主張。「金融機関は既存の担保主義、書類主義の審査から脱却して、新たな審査基準を作らなければならない」と強調しました。大森議員が「地域金融機関に対する独自の検査マニュアルの必要性があるのではないか」と質問したのにたいし、すべての参考人が同意しました。
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