日本共産党

2002年3月18日(月)「しんぶん赤旗」

鈴木氏の議員辞職は当然

テレビ朝日系サンデープロジェクト 筆坂書記局長代行が主張


 日本共産党の筆坂秀世書記局長代行は十七日、テレビ朝日系「サンデープロジェクト」に出演し、自民党を離党した鈴木宗男衆院議員の疑惑などをめぐり、民主、自由、社民の三野党幹事長とともに議論しました。

鈴木氏喚問に二点の偽証

 筆坂氏は、野党四党が来週にも鈴木氏を偽証罪で告発する準備を進めていることについて、二点の偽証の疑いがあると説明しました。

 一つは、鈴木氏が「ムネオハウス」の入札参加企業の問題で、渡辺建設工業が落札するという認識が「全くなかった」と証人喚問でのべていることです。筆坂氏は、経過をみれば、根室管内で実績のある企業でBランクといえば、渡辺建設工業しかなかったことは明らかだとして、「認識がなかったというのは事実に照らして全く通らない」と批判しました。

 もう一つはムルアカ秘書の問題です。鈴木氏がムルアカ氏を「民間人だったと認識」とのべていることについて、筆坂氏は「彼はコンゴ大使館にも勤めていたし、通商代表部の代表であり、公用旅券も持っていた。公人であることを認識していたことは明りょうだ」と指摘しました。

 自民党の山崎拓幹事長が鈴木氏の議員辞職勧告決議案にかかわって「憲法上疑義がある」とのべていることについて、筆坂氏は「自民党が本来、みずから自浄能力を発揮して、議員辞職をというべきなのに、その責任をほおかむりし、憲法上疑義があるというのはとんでもない議論だ」と批判。「いわば自民党ができないから、国会がかわって国会議員の資格がないと決議するのは当然だ」と強調しました。

逮捕の元秘書は加藤氏の分身

 自民党の加藤紘一元幹事長の「金庫番」の佐藤三郎元秘書が逮捕された問題で、筆坂氏は「加藤氏が知らないでは通らない。公共事業をあっせんして、佐藤三郎秘書は3〜5%をとっていたといわれている。山形では“加藤消費税”といわれて、知らない人はいないといわれていた」と指摘。さらに、加藤氏が佐藤元秘書に資金集めを頼った理由として、「(加藤氏は)九二年は官房長官で官房機密費を自由に操れた。九三年になるとそれはなくなった。九三年から佐藤氏が金庫番になる。機密費の代わりの金づるを(佐藤氏に)完全に頼った」ことをあげ、「まさに(佐藤氏は加藤氏の)分身」とのべました。

 北朝鮮による、いわゆる「拉致(らち)」問題について、筆坂氏は「はっきりしていることは、(北朝鮮との)外交ルートがないということだ」「韓国も米国も北朝鮮と話し合うルートを持っている。それを持っていないということは、話し合いをする前提をつくっていない」と指摘。「この問題があるから公式ルートを開くなという議論もあるが、開かない限り話し合いもできない。まず、公式の外交ルートを開くことが大前提だ」と主張しました。

 昨年末の「不審船」問題で、中国が船体引き揚げについて「慎重」姿勢を示していることに、「今の段階でいえば、(沈没した「不審船」が)中国の排他的経済水域にある。仮に引き揚げるとしても、少なくとも中国側の了解を得る必要がある。また、あの船は日本の船ではなく、中国と話し合うべきです」とのべました。

 


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