日本共産党

2002年3月19日(火)「しんぶん赤旗」

日本経済連鎖的に縮小

大門議員が主張

家計消費温め打開を


写真
「縮小する日本経済」のパネルを手に追及する大門実樹議員=18日、参院予算委員会

 日本経済が連鎖的に縮小している実態について日本共産党の大門実紀史議員は十八日の参院予算委員会で、政府の統計データから明らかにし、「この負の連鎖を断ち切るためには、その最大の要素である家計を直接あたためることが必要だ」と強調しました。

 大門氏は、政府の「デフレ対策」の中心が、「デフレ」をいっそう促進する不良債権最終処理であることを指摘し、「なぜ、こういう荒唐無稽(むけい)な議論になるのか。対策の前提となる実体経済の診断、判断がそもそも誤っている」とのべました。

 そのうえで、大門氏は、パネルを示して、日本経済は、消費税が5%に引き上げられた一九九七年から、需要低迷による企業収益悪化↓リストラ、賃金カットによる雇用・所得環境の悪化↓家計消費の悪化↓需要のさらなる低迷という悪循環に陥っていると指摘。「不良債権をいっぺんになくす、企業のリストラを加速させることになれば、このスパイラルを内側に巻き込むだけだ」と批判しました。

 竹中平蔵経済財政担当相は「消費支出の動向に経済全体が左右される」と認めながらも、「不良債権処理でマネーサプライ(通貨供給)を増やす」「リストラで大手四百社の二〇〇二年度の収益は大幅増益になる。そういうことが経済活性化の唯一のメカニズム」などとのべました。

 大門氏は、企業の収益が上がれば所得に結びつくという「ダム論」の破たんはすでに政府も認めていると批判し、不況を加速するだけの小泉「構造改革」をすみやかに中止し、政策の転換をはかるべきだと主張しました。

 


もどる

機能しない場合は、ブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。


著作権:日本共産党中央委員会 
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp