日本共産党

2002年3月23日(土)「しんぶん赤旗」

戦争への企て、いっさいごめん

有事法制反対 参加者の思い

“子どもたちの未来のため”

3・22中央集会


 降りしきる雨。ライトに色とりどりの傘や団体の旗が照らし出されます。二十二日夜、東京・日比谷野外音楽堂で開かれた「有事法制は許さない! 3・22中央集会」。参加した人々の思いは――。


 開会二時間前に会場にきたのは埼玉県富士見市の堀太士さん(66)=自営業=と妻の三奈子さん(65)。

 大分県竹田市の国民学校(小学校)四年生のとき終戦を迎えたという太士さんは「兄が一九四四年二月、十九歳で戦死しています。私も四年生になると勤労動員にかりだされました。いき帰りに麦畑で米軍機の機銃掃射を受けたこともあります。戦争につながる企てはいっさいごめんこうむりたい」。

 「戦争中、武器にするから各家々の金物を集めよということになり、町内会長をやっていた父が鉄瓶まで根こそぎ集めさせられていました」というのは東京都東久留米市の坂本昭造さん(74)。

 「有事立法が、いったん通ったら民主主義もなにもなくなるような気がします」と、演壇の訴えに聞き入っていました。

 若者の元気な姿も目立ちました。四月にアメリカ・ワシントンで開かれる戦争反対大集会に参加するため、約二十人の大学生や高校生らがカンパや署名を集めるために会場にやってきました。

 代表してアメリカへ行く大学生は「まだ有事法制は勉強中ですが、戦争に協力しない人には罰則規定を設けて強制することに、ものすごく違和感を感じます。僕は吹奏楽をやっていますが、有事となれば大好きな音楽も楽しめなくなる。そんな企てを止めなければ、と危機感を持って集会にきました」と語ります。

 ずぶぬれになりながら「もう戦争はやめて」と書かれた横断幕を掲げていたのは、都内の高校一年生の男子。「小泉首相は、僕たち国民が知らないことをいいことに有事法制を出してきて、本当に心配。戦争の最前線に駆り出されるなんて、絶対いやです」と語る表情は真剣です。

 世田谷区職労保育園分会からは二十六人の保育士さんが駆けつけました。「いま、有事法制反対署名に取り組んでいるところです」と保育士の佐々木裕子さん(30)。「この国が戦争をする国になったら、子どもたちの未来も暗くなってしまいます。有事法制に反対することが、私たちの大きな役割です」

 


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