2002年4月3日(水)「しんぶん赤旗」
「いのちの尊厳を守り、平和憲法を堅持する―わたしたちは祈りつつ行動します」。宗派や教派の違いを超えて宗教者が二日、東京・文京区民センターに集まり、「平和をつくり出す宗教者ネット」を結成しました。
有事法制に反対し、平和憲法を生かそうと、平和を求める宗教者が呼びかけたもので、発足集会には百人を超える宗教者らがつめかけました。集会後、参加者は会場で記した平和への「私たちの祈り」の五色の短冊やキャンドルを手に、会場から西神田公園まで三十分間、平和行進しました。
集会では、武田隆雄氏(日本山妙法寺)が開会あいさつし、「米国でのテロ以来、戦争という暴力が『正義』の名のもとに正当化され、命が物のように扱われている。宗教者が命を守るという基本的立場を鮮明にし、宗派・教派を超えて心を合わせ、平和の祈りと行動を国内外に広めていこう」とのべました。
「宗教者の発言」として仏教から石井英雄、鈴木徹衆、茂田真澄、イスラム教からアキール・シディキ、キリスト教から鈴木伶子の各氏が発言。それぞれ「憲法で示された平和を守る国に」「有事体制はアメリカの戦争に日本を組み込む」「平和のために僧侶ががんばろう」「平和は自分の手でつくるもの」と訴えました。
同ネットは「いのちの尊厳を守る私たちは、有事法制に反対します」との意見広告を一般新聞に掲載することを確認。有事法制に反対し東京・日比谷野外音楽堂で開く「4・19大集会」や「5・3憲法集会」への参加を申し合わせました。