2002年4月6日(土)「しんぶん赤旗」
東京都内の高校生でつくる「高校生一万人アピール署名実行委員会」メンバー二十五人は五日、テロ報復戦争と自衛隊参加に反対し、国連中心の「法の裁き」による解決を求めた二千八百九十四人分の署名を持って、外務省に要請しました。要請では、政府が今国会提出を目指し作業を進めている有事法制に質問が相次ぎました。日本共産党の緒方靖夫参院議員が同席しました。
同実行委員会代表の田代雄也さん(18)は「高校生の反対の声にもかかわらず、(インド洋への)自衛隊派遣も強行し、有事法制も制定しようとしている。今こそ憲法九条で世界に平和をよびかけるときなのに、戦争する国への後戻りは許せません」とのべて、外務省職員に署名を手渡しました。
有事立法では高校生から「どの国が攻めてくるのか」「罰則があるのはなぜか」などの質問が次々に飛び出しました。外務省側は「どこの国が攻めてくるとはいえません」「有事のときのルールがないと(自衛隊が)陣地をつくるときに家が壊されても補償されなくなる」と、“防戦”一方。
田代さんは、「ルールをつくるというけど、憲法違反のことをしようとするからルールが必要になるんだと思う。これからも署名を集めていきたい」と話していました。