2002年4月10日(水)「しんぶん赤旗」
質問する佐々木議員=9日、衆院財務金融委 |
日本共産党の佐々木憲昭議員は九日の衆院財務金融委員会で、鈴木宗男衆院議員がタンザニアの中学校講堂(「スズキホール」)建設資金として八百万円を外務省職員に渡し、振り込ませたとする問題をただしました。佐々木氏は「国外送金は送金者本人の確認をするのが基本だが、鈴木氏本人の確認がされていない」と指摘、鈴木氏の金を預かって送金したという外務省側の説明に対し疑問だと追及しました。
外務省はこれまで、二〇〇〇年十二月一日に自民党本部の総務局長室で鈴木議員が外務省職員に八百万円の現金を手渡し、職員が東京三菱銀行を通じてタンザニアに送金したと説明していました。しかし、外為法では不正な送金を防ぐため、住民票の写しやパスポートなどで送金者本人の確認をするよう定めています。
佐々木氏は、送金に際して銀行側がどういう確認をしたかを質問。外務省の小田野展丈アフリカ審議官は「送金した外務省職員が自分の免許証を提示した」と答弁し、鈴木氏の金だと証明する依頼書や書類はなかったことが分かりました。
佐々木氏は「銀行側は送金した職員の確認しかしておらず、職員が自分の金を送金したという形になる」とのべ、外務省の説明は成り立たないと批判しました。