2002年4月11日(木)「しんぶん赤旗」
自民、公明、保守の与党三党の幹事長・国対委員長は十日午前、都内のホテルで会談し、後半国会への対応について協議しました。その結果、十六日に閣議決定する予定の有事関連三法案を審議する特別委員会を衆院に設置し、大型連休前に審議入り、今国会中の成立という方針を確認しました。
政府が提出予定の有事関連法案は、武力攻撃事態法案、自衛隊法改悪案、安全保障会議設置法改悪案の三法案。首相に自治体や公共機関にたいする指示・執行権を与えるなど強大な権限を集中し、国民の「自由と権利」を制限するなど、戦時体制を包括的につくりあげることを目的としたもの。「武力攻撃事態」には「周辺事態」も含まれるとしており、アメリカの起こす戦争に日本が参戦する場合に国民を総動員することが目的です。
与党としては、医療制度改悪法案など重要法案が山積し、日程が詰まっているなどとして、同三法案の審議を急ぐ構え。特別委員会も、予算委員会並みの五十人ではなく、四十人規模とする案で調整をはかるとしており、スピード審議を狙っています。