2002年4月14日(日)「しんぶん赤旗」
日本共産党の志位和夫委員長は十三日放送のラジオ日本(本社・横浜市)の番組に出演し、小泉内閣の支持率低下や小泉「改革」への評価について、成立した二〇〇二年度予算、外務省の大量処分問題、拉致疑惑などについて、政治評論家の長野すけなり氏のインタビューに答えました。
このなかで志位氏は、自民党の国家戦略本部が打ち出した、「政と官」にかんする「小泉三原則」について、「この三原則のなかでまったく抜けているものがある。それは政治とカネの問題です。いま、族議員が業界団体からカネをもらい、献金の見返りに政治力を使って行政をゆがめる。この政治とカネの問題については、いっさい触れない」と指摘。「これが、『小泉三原則』なるものの一番の問題点で、これでは現状を変えることはできない」とのべました。
外務省職員の大量処分について志位氏は、「鈴木疑惑を隠ぺいする処分だ」とのべるとともに、志位氏が内部文書をもとに明らかにした鈴木宗男議員と東郷欧州局長による対ロ領土交渉をめぐる「二元外交」の問題を紹介。司会の長野氏も「これは国益上、貴重な指摘だ」とこたえました。
「北朝鮮の拉致疑惑問題」について問われた志位氏は、「捜査の到達点に応じた交渉が大事だと思います。警察庁や外務省に聞いても、(問題の)『七件十人』についてはまだ疑惑の段階で、きちんとした物証が固められていない段階だと答えている。そうであれば、そういう段階にふさわしいやり方で交渉をすすめるべきです」とのべました。
そのうえで、「日朝間には何でも話せる外交ルートがない。どんな問題が起こっても、話し合いで問題を解決できるルートの開設をきちんとすべきだ」とのべ、外交ルートを無条件で開くことが大事だと強調しました。(この放送の収録は四月四日におこなわれています)