2002年4月16日(火)「しんぶん赤旗」
日本共産党の筆坂秀世書記局長代行は十四日、NHK「日曜討論」に出演し、「政治とカネ」の問題をめぐって各党代表と討論しました。
このなかで、野党側は、公共事業受注企業からの政治献金の禁止を今国会で実現するよう強く求めました。これに対し、自民党の山崎拓幹事長は「企業献金にどういう制限を加えるか、検討中だ」と発言。
筆坂氏は、すでに一九六一年に選挙制度調査会が、そもそも企業献金はやめるべきだが、少なくとも公共事業受注企業からの献金は直ちに禁止すべきだと答申したことを紹介。「四十年前からいわれていたことをいまだに検討中だというのは話にならない。直ちに禁止するのは当然だ」と主張しました。
番組では、日本共産党が公表した加藤紘一官房長官当時の官房機密費の詳細な使途を示す文書(会計記録)をめぐり討論となりました。筆坂氏は、使途をみると、国会対策費、パーティー券、せんべつ、私的経費など「正当な使いみちは一つもない」として、真相解明の必要性を強調しました。
野党側が鈴木宗男衆院議員の証人喚問と議員辞職を求めている問題で、公明党の冬柴鉄三幹事長が「野党は新聞に書いてあることばかり質問している」などと見当はずれの発言をしました。
筆坂氏は、「私たちは、外務省の内部文書を出して、新しい事実で鈴木氏を追いつめていった。彼がやってきたことの政治的道義的責任の重大さは、だれでも分かることだ」とのべ、冬柴氏の発言と、鈴木議員辞職勧告決議案の上程に反対した公明党の姿勢を批判。
また、日ロ領土問題をめぐり、「歯舞、色丹の二島返還で終わり」とのロシア側の立場に迎合する鈴木氏の「二重外交」問題を指摘し、「国益にかかわる大問題であり、再喚問はどうしても必要だ」と強調しました。
秘書給与問題については、「秘書が拠出したお金を秘書活動の共同の経費として使っている」とのべ、日本共産党の秘書給与のあり方を改めて説明。これまで国会議員団総会会長名義の口座に振り込まれていた国からの秘書給与を、秘書本人の口座への振り込みに変更したが、「この基本は変わっていない」とのべました。
さらに、公設秘書給与が政策秘書、第一秘書、第二秘書と差がつけられている現行制度について、「政策・立法活動を補佐するために税金が出されているのだから、この差をなくし、すべての秘書を政策・立法活動を補佐するという位置付けに変えていく必要がある」とのべました。