2002年4月20日(土)「しんぶん赤旗」
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診療報酬の四月改定では、長期入院の患者に保険外負担の仕組みを導入する一方、外来にたいしては再診をくり返すと報酬が減額される「逓減制」が新たにもりこまれました。
診療所の場合、外来の再診料は現行では一回七百四十円です。
改定でこれを三ランクに分け、月の一回目の再診では八百十円。これが二回目、三回目になると七百四十円に下がり、四回目以降は三百七十円と半額以下になります。
病院(二百床未満)も同様に一回目の六百五十円が四回目以降は三百円にダウン。医療費を削るねらいで、患者を何回も外来の受診に来させる医療機関はけしからんという考え方です。
同じ医療でも再診一回目の患者と四回目の患者とでは、窓口で支払う自己負担額が違うことになります。採算割れになるので患者に月一回の受診でがまんしてくれという病院がでないともかぎりません。必要な医療の抑制にもつながります。
受診回数が多い、整形外科の場合、減収幅が大きくなり、実態を無視した一方的引き下げに激しい怒りの声があがっています。今回、再診で別料金を患者から徴収できる保険外負担制度を二百床以上の病院に認めました。逓減制による減収をこの保険外負担でカバーするようになれば、負担増となって患者に跳ね返ることになります。
(つづく)