2002年4月22日(月)「しんぶん赤旗」
健保、政管健保、共済、国保、老人保健など各保険への給付と患者負担分などを合わせた国民医療費は現在約三十兆円です。政府が問題にしているのは、この公的保険から給付される医療費の増加です。一九九九年度までの過去十年の平均伸び率は4・6%。財務省は、これを賃金上昇率(保険料収入の伸び)程度に圧縮する考えです。
しかし、私的な医療費は増えてもけっこうというのが、政府の「改革」です。小泉内閣の「構造改革に関する基本方針」(昨年六月)で、「公民ミックスによる医療サービスの提供」「公的医療保険の守備範囲の見直し」とのべているものです。
診療報酬改定や規制改革で保険外負担となる医療サービスを推進しているのも、その一環です。政府の総合規制改革会議の宮内義彦議長(オリックス会長)は「医療ニーズ(要求)は拡大している。それを無理矢理抑えようというのがそもそも非合理なのだ」「保険の適用範囲外の自由診療はこれからもどんどん出てくる。費用は高くてもいいから、最先端の治療を受けたいという人はいくらでもいる」(週刊ダイヤモンド一月十二日号)と、医療市場の拡大、病院の株式会社化を求めています。
診療報酬の四月改定でも、保険外の料金を患者から徴収できる差額ベッドや予約診療が拡大されました。医療改悪法案も「保険給付の内容及び範囲の在り方」の検討をかかげ、五年以内に具体化するとしています。(つづく)