日本共産党

2002年4月23日(火)「しんぶん赤旗」

首相の靖国参拝

“有事法案と同じ流れ”

中、韓など抗議広がる


 小泉純一郎首相が二十一日、靖国神社に参拝したことにたいし、中国、韓国を中心に批判、抗議が広がっています。

 韓国の崔成泓外交通商相は二十二日、寺田輝介駐韓大使を呼び、正式に抗議。「罪のない人々の《を慰めるための参拝が問題なのではなく、戦犯が合祀(ごうし)された神社への参拝を問題視している」「すべての韓国民が驚き、失望した」と指摘しました。

 日本では中国の武大偉、韓国の趙世衡両駐日大使が同日午後、あいついで外務省を訪れ抗議しました。応対した竹内行夫外務事務次官は、小泉首相が参拝目的を戦没者への追悼とし、今年八月には参拝しないと明言しているなどとして理解を求めましたが、武中国大使は「参拝対象にはA級戦犯も含まれている」と反論し、「適切な措置」を求めました。


デモ、集会「侵略謝罪せよ」

 中国、韓国では二十二日、各地で抗議の集会やデモがおこなわれました。中国江蘇省南京市の南京大虐殺記念館では集会が開かれました。香港では教職員組合員ら複数の団体が抗議デモをおこない、参加者は「首相は辞めよ」「過去の侵略を認め謝罪せよ」と叫びました。

 韓国の首都ソウルでは市民活動家が集会を組織し、小泉首相の靖国神社参拝反対の声をあげました。

 中国各紙二十二日付も警戒と批判の論評を掲載。人民日報が編集する国際ニュース中心の「環球時報」は「小泉首相の靖国参拝」「内閣が有事立法案提出」「日本はますます危険な道に」との見出しを掲げ論評。今回の靖国参拝を、一九九九年の周辺事態法(戦争法)から今国会の戦争国家法案の流れに位置づけ批判しています。

 


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