日本共産党

2002年4月25日(木)「しんぶん赤旗」

“システム障害は準備の不備”

参考人招致で吉井議員質問

みずほ社長が認める


 衆院財務金融委員会は二十四日午前、みずほフィナンシャルグループなど四大金融グループの経営トップを招き、参考人質疑を行いました。口座振替の遅延など大規模なシステム障害が発生したみずほホールディングスの前田晃伸社長は、「結果的に障害発生しており、事前テストが不十分だったと言わざるを得ない。誠に申し訳ない」と述べ、システム統合での準備作業の不備を認めました。

 また、大規模システム障害を引き起こした責任問題について「金融庁検査と日銀考査を受けた後、私を含めて責任を明確化する」と改めて言明しました。

 日本共産党の吉井英勝議員はUFJ銀行の寺西正司頭取、みずほホールディングスの前田社長にたいし、グループ合併に際してのシステムトラブルへの対応、認識をただしました。

 UFJ銀行では一月、システムトラブルで、口座振替の遅延が六十万件、二重引き落としが十八万九千件発生しています。吉井議員の質問にたいし、寺西頭取は「口座振替が正常に機能しなかったため無料にした手数料は総額六億円」とその規模の大きさをはじめて明らかにしました。

 吉井議員は、今月十三日には、UFJ銀行で新たにオリエントコーポレーションの引き落とし未済が確認されており、今日までシステム統合にともなうトラブルが続き決済機能の喪失という深刻な事態が起こっていると指摘しました。

 一方、みずほホールディングスの前田社長は、東京電力が事前テストを要望しながら、みずほ側が断ったとされる問題について、「東京電力とは事前に何度も相談してきたが、お客様(東電)の要望でできなかった」と述べ、東電側に責任があるとの認識を示しました。また、口座振替などによる入金処理の遅延のため仮払い処理をしていることについて、「異常な事態」と認め、「正しい処理にもどすのが私たちの仕事」と答弁。吉井氏は「社会的影響と責任をきちんと認識すべきだ」と主張しました。

 


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