日本共産党

2002年5月3日(金)「しんぶん赤旗」

有事法制案、メディア規制法案

軍国少年・暗黒時代の再現

「国民学校一年生の会」声明


 戦時中、天皇制軍国主義の教育を受けさせられた「国民学校一年生の会」(会員三百四十人)の世話人代表の井上ひさし(作家)、滝いく子(詩人)、橋本左内(牧師)の各氏らが二日、「私たちは日本を『戦争国家』にすることを絶対に許しません」との声明を発表し、有事法案とメディア規制法案を廃案にするようよびかけました。

 声明は、「『有事法制』は、どのように言いくるめようとも、日本を『戦争をする国』につくり変えてしまうものです。一九四五年生まれの日本人男性の平均寿命が戦争が続くという仮定の上で二十三・九歳であったという事実につながったことを、私たちは忘れてはなりません」と指摘しています。

 メディア規制法案も、「かつて私たちを軍国少年に育てた暗黒の時代の、言論・表現の自由を奪い、人権を抑圧した治安維持法の再現」と、厳しく批判しています。

 「国民学校」は一九四一年、「皇国民の錬成」を目的に、小学校を改組したもの。会は、四一年に一年生になった人を中心に、九九年十二月八日に発足。「憲法九条を世界にひろげ、核兵器も軍備も環境破壊もない地球を子どもたち、孫たちに手渡そう」と活動を続けています。

 声明呼びかけ人には世話人代表のほか、大原穣子(方言指導)、高岡岑郷(東京革新懇事務局長)、米田佐代子(女性史研究家)の各氏ら十五人が名を連ねています。

 


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