2002年5月6日(月)「しんぶん赤旗」
連休明けの国会は、「ムネオハウス」(国後島「友好の家」)入札介入疑惑をめぐる鈴木宗男衆院議員(自民党離党)の公設秘書逮捕や、公共事業口利き疑惑をめぐる井上裕前参院議長(議員辞職)の前政策秘書逮捕が相次いだのを受け、「政治とカネ」=自民党の金権腐敗体質の問題が、大きな焦点になります。
一方、連休明けの七日から、戦争国家法案(武力攻撃事態法案など有事三法案)の審議が衆院有事法制特別委員会で予定されています。八日と十日には、医療改悪法案の衆院厚生労働委員会での審議も予定されています。
与党側は、両法案について、国会会期末(六月十九日)までの成立をごり押ししようとしています。これに対し野党側は「疑惑にフタをしたまま、有事法制、医療改悪法案を押し通すことは許されない」とし、最優先の課題として、疑惑の徹底究明のための集中審議、証人喚問、鈴木氏に対する議員辞職勧告決議案の衆院本会議での採決を強く求める構えです。
このため国会は、連休明けから緊迫した局面を迎え、有事法制特別委での審議なども流動的です。
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日本共産党の筆坂秀世書記局長代行は、五日放送のテレビ朝日系「サンデープロジェクト」で、公共事業受注などをめぐる、加藤紘一元自民党幹事長、井上裕前参院議長、鈴木宗男衆院議員の疑惑について「みんな『口利き料』が3%から5%で、相場が決まっている。三人だけの問題ではなく、自民党の体質そのものだ」と批判。税金の使い方の問題でもあり、「連休明けの国会で、予算委員会を開いて集中的に議論すべきだ」とのべました。