2002年5月8日(水)「しんぶん赤旗」
「障害者欠格事由の適正化法案」が七日の衆院本会議で全会一致で可決、成立しました。同法は、障害者が船員や獣医師になることを禁じた船員法や獣医師法など八つの法律を一括改正する内容で、障害者が就職する際に妨げになっていた欠格条項を改め、障害者の社会参加の拡大を可能にするものです。
今回の改正対象となった八法では、障害者の免許・資格取得にかかわる欠格事由で「精神病者」「知的障害者」などと規定して免許・資格取得を排除してきたものを「身心の障害により業務等を適正に行うことができない者」などと改め、具体的には政令や省令で定めます。政令、省令では病名を特定しないことで条件の緩和をはかり、軽度の症状であれば、船員や獣医師になれるようにします。
改正された法律は、船員法、獣医師法のほか、銃刀法、放射線障害防止法、家畜改良増殖法、火薬類取締法、通訳案内業法、観光・特定地域商工業振興法。
日本共産党は、衆参両院の委員会審議で、今回の法改正は障害者の社会参加をすすめることが目的であり、今後の政府の取り組みが大切として、医学や技術の進歩を促進し、機会を拡大するための努力を求めてきました。