日本共産党

2002年5月22日(水)「しんぶん赤旗」

兼務やめ専科教員を

教員免許法「改正」案ただす

参院本会議 林議員


 教員免許法「改正」案の趣旨説明と質疑が二十日、参院本会議でおこなわれました。同法案は、現在、小・中・高の学校ごとに分かれている教員免許を弾力化し、小学校の教員免許を持たない中学、高校の教員が、小学校で教えることなどを可能にします。

 質問に立った日本共産党の林紀子議員は「法案は、学校種を超えた教員の兼務を可能とし、中・高の教員を小学校に派遣して、小学校での習熟度別授業をすすめようとするものだ」と批判。すでに小学校教員の免許をもつ中学校教員による兼務がおこなわれていますが、林議員は「(中学校の)ホームルームの時間に先生がいないという事態が起きている」と指摘。安易な学校間兼務は、教育に重大な支障を与えるとのべて、文科相の見解をただしました。

 遠山敦子文科相は「兼務の際は、教員の過度の負担とならないよう、教育に支障をきたさないよう、各教育委員会が配慮することが必要」と答えました。

 林議員は「兼務という現場無視のやり方ではなく、新卒者の大量採用で、専科教員の充実、少人数授業、少人数学級をすすめるべきだ」と指摘しました。

 また文科省の「習熟度別授業」について林議員は、「できない子はできないままでいい」という考えにもとづくものと批判。「子どもの学力保障のためには、多様な授業方法が、自主的におこなわれるべきだ」とのべ、「習熟度別授業」を学校現場に押しつけないよう求めました。

 


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