2002年5月23日(木)「しんぶん赤旗」
「医療改悪法案にぜひ、ぜひ反対してください」。重要法案をめぐって緊迫した国会に若者たち三百人が二十二日、初めて要請行動をしました。どきどき、恐る恐るの若者。堂々と元気のいい若者。東京民主医療機関連合会の新入職員たちが「国会行動研修」で、国会議員たちに医療改悪に反対する思いを訴えてまわりました。
台東区竜泉協立診療所の受付に立つ小林ちひろさん(27)は「毎日ひしひしと感じていることを訴えました」。四月に高齢者の窓口負担が八百円から八百五十円になったことで、通院の回数を減らす「切ない実態」を話しました。
同じく北沢文衣さん(22)は「私たちの職場は路上生活者や中小業者が暮らす地域。経済的に大変な人が多い。だから、医療費負担はこれ以上は無理」。訪問看護師の土屋恵さん(28)は「患者さんは年金生活者ばかり。生活に追われ、医療が二の次になりかねない改悪にぜひ反対してください」と訴えました。
青年たちは事前に学習したのに、緊張して意見をいえなかった人が多かったようです。秘書にしか会えず、与党に冷たくされ「腹が立った」人。ひるまず「にらみ返した」という人も。署名を受け取ってくれた野党にほっとしたり、「共産党の議員に、『がんばれば廃案にできるよ』と励まされ、じゃあがんばろうと思った」と笑顔の人も。
板橋区のみどり薬局に五月から勤めはじめた薬剤師の山田梓さん(24)は「自分で行動し、声をあげていくことの大切さを痛感した」と、感想を語っていました。