2002年5月27日(月)「しんぶん赤旗」
国民に一兆円をこえる負担を強いる医療改悪法案を廃案にしようと、富士山のすそ野にある静岡県富士宮市で日本共産党が、医療制度を考えるシンポジウムの実行委員会をつくり、署名、アンケート、そしてパンフの普及と奮闘しています。
土曜日の夕方。スーパーの入り口でハンドマイクを持つのは日本共産党の佐野守茂市議。「お買い物のついでに医療改悪法案に反対する署名をぜひお願いします」と力を込めます。一方、若林志津子市議は、『一目でわかる小泉医療大改悪』(党中央委員会出版局)のパンフレットと国会論戦をふまえた原稿を用意して訴えます。
客は「細々とした年金生活。これ以上の負担は困るわ」「国民でなくムネオからとってほしいよ」と署名していきます。店長も「保険料が上がれば会社の負担もふえる」と、従業員二十五人分の署名に協力。六人がよびかけて一時間にざっと百四十人分の署名が寄せられました。
党市委員会はこの七月に「安心できる医療制度を考えるシンポジウム」を開きます。市内の日本共産党各支部と医療関係者から実行委員を募って実行委員会を結成し、三月から活動しています。市の医師会長、歯科医師会長がパネリストになると話題です。
実行委員会は、市民からアンケートをとる準備をすすめています。「アンケートで、医療改悪について対話して、相手に『これは反対しなきゃ』と思ってもらえる手段にしたい」とはりきっています。
実行委員会のアンケート班が質問項目の案をつくりました。市立病院で三十四年間、医療事務を務めた下岡房子さん(64)らのつくった案に「もっと簡単に負担が増えるっていえばいいのに」と大企業で働く労働者の実行委員が注文をつけます。「単純に労働者の窓口負担が三割に上がるだけじゃない。国民各層が上がるのよ」と下岡さん。
こうした意見交換が実行委員たちの医療制度についての学習を深め、改悪案の中身を理解するのに役立ちました。
党員、後援会員が近所からアンケートをとる活動を始めています。目標は千人。『一目でわかる小泉医療大改悪』のパンフの普及目標は百部。若林市議がいいます。「国会の審議に合わせて、署名もどんどん広げていきます」