日本共産党

2002年5月28日(火)「しんぶん赤旗」

鈴木議員ゼネコン後援会

宗建会 地元公共事業の8割

参院予算委 緒方議員追及


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質問する緒方靖夫議員=27日、参院予算委員会

受注企業献金やめよ

首相「議論やぶさかでない」

 日本共産党の緒方靖夫議員は二十七日の参院予算委員会で、鈴木宗男衆院議員(自民党を離党)の後援団体に加盟するゼネコンが、北海道の釧路・根室管内で発注される公共事業を優先的に受注し、鈴木氏に多額の献金をしていると告発しました。

 同団体は、鈴木議員の地元選挙区の釧路・根室管内に出先の事業所を持つ大手ゼネコンなど六十二社で構成する「宗建会(そうけんかい)」。鈴木議員が北海道開発庁長官に就任した直前の一九九七年八月に結成され、活動目的を「鈴木宗男氏の政治活動を全面的に後援」(会則)するとし、土木建築、舗装、港湾の各企業が名を連ねています。

宗建会役員企業と献金額
(97〜2000年)
役職企業名献金額
顧問五洋建設 −
会長田中組48万円
副会長日本鋪道60万円
佐藤工業
北旺建設250万円
幹事道路工業162万円
日本道路60万円
川田工業392万円
戸田建設
勇建設48万円
東洋建設
事務局東亜建設工業60万円
小計12社1080万円

 緒方氏は、二〇〇一年度に釧路開発建設部の港湾建設事務所が発注した一億円以上の工事のうち、八割を「宗建会」会員ゼネコンが受注していることを指摘。このうち釧路西港工事の関連事業では入札参加業者がすべて「宗建会」会員だったという例や、予定価格とほぼ同額の99%で工事を落札している例を示し、「『宗建会』は鈴木氏と地元建設業者による利権談合組織ではないか」と追及しました。

 扇千景国土交通相は「宗建会」について「いま初めて存在を知ったので改めて調べる」と答弁しました。

 緒方氏はさらに、「宗建会」六十二社中三十六社の鈴木氏への献金が、一九九七年からの四年間で約三千五百万円にのぼる事実を示し、野党四党が国会に提出している公共事業受注企業からの献金禁止法案について見解をただしました。小泉純一郎首相は「企業献金が全面的に悪とは思っていないが、一定の制限がされてしかるべきだ」とのべるとともに、「いままでよりも一歩踏みこんだ対応が必要。野党の案を拝見して議論するのはやぶさかではない」と答えました。

 


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