2002年5月29日(水)「しんぶん赤旗」
二〇〇二年国民平和大行進が全国でとりくまれています。多くの米軍基地をかかえ、アメリカの報復戦争の出撃基地にされた神奈川県では十三日間、「核兵器なくせ」「有事法制反対」を訴える一万一千枚のビラを配り、宣伝カーの上には原爆ドームの模型、両側には有事法制のマンガ横断幕で、県民にアピールしました。
神奈川では、日本原水協などによる国民平和大行進と生協などの県民平和行進、県原爆被災者の会の三者が共同で行進しました。
米ブッシュ政権が核兵器使用の危険を強める新たな核政策をうちだし、一方、国内ではアメリカの戦争に日本国民を動員するための有事三法案をめぐって緊迫するなか、広島までの通し行進者とともに昨年を上回る五千五百人が参加。被爆者の参加も昨年より多く、「危険な動きが強まっています。残された力をふりしぼって核兵器廃絶のためにがんばります」と参加者を激励しました。
行進が通った二十四の自治体すべてで、首長・議長などの賛同をえ、伊勢原市では市長が初めて行進に参加。
綾瀬市では市長が行進を出迎え「核兵器は地球上にあってはならない。平和行進がおおいにはばたいてほしい」と語りました。
葉山町長は出発集会で「核兵器廃絶は人類の悲願。ともに努力したい」とあいさつしました。
鎌倉市長からは「同時テロを発端とする、アフガニスタンへの報復攻撃イスラエル・パレスチナでの紛争の激化など、世界各地での緊張の増大のなかで、核兵器の廃絶と平和を訴え、一人ひとりが参加するこの行進は誠に意義深い」とのメッセージがよせられました。三浦市では、行進参加を訴えるとともに有事法制反対の署名簿をつけた独自のビラ一万四千枚を事前に新聞におりこみ、当日は署名をうけとりながら行進しました。
行進は静岡県にひきつがれました。神奈川原水協の永沢丈夫事務局長は「広範な人びとの平和のねがいにこたえ、有事法制反対、世界大会成功のとりくみをいっそうひろくすすめたい」と語っています。