2002年5月31日(金)「しんぶん赤旗」
与野党国対委員長は三十日、国会内で会談し、首都機能移転問題について協議しました。
会談は、衆院国会等移転特別委員会が二年前に、今年五月をめどに「国会等」の移転先候補地の絞り込みを行うことを決議(日本共産党だけが反対)したものの、期限が来ても同特別委の自民党委員の間でさえ意見がまとまらないため、与党の呼びかけで開かれたものです。
席上自民党は、移転先候補地の絞り込みを棚上げし、衆院議長のもとに協議会を設置して首都機能移転問題の方向性について期限を切って協議することを提案しました。
日本共産党の穀田恵二国対委員長は、首都機能移転は壮大な無駄づかいであり必要がないことを当初から主張し、国会等移転特別委の設置にもその都度反対してきた日本共産党の立場を明らかにした上で、ここに至って論議を先延ばしするのではなく、同特別委と「国会等移転法」は廃止するというきっぱりした決着をつけ、首都機能移転をやめるべきだと主張しました。
その立場から穀田氏は、衆院議長のもとに協議会を設置するという自民党提案にも反対を表明しました。
協議の結果、特別委員会での議論を飛び越えて結論を出すことは適切でないとして、候補地の月内絞り込みを求める意見はどの党からも出されなかったことなど会談の内容を、各党が特別委の理事・委員に伝えることになりました。