2002年6月5日(水)「しんぶん赤旗」
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福田康夫官房長官の「非核三原則」見直し発言や、防衛庁の情報公開請求者のリスト作成問題が国民の怒りを呼ぶなか、日本共産党、民主党、自由党、社民党の四野党は四日、東京都内で開いた書記局長・幹事長会談で、福田長官と中谷元・防衛庁長官の罷免を要求する方針を確認しました。
歴代政府が「不変の原則」といってきた「非核三原則」見直しの福田発言をめぐっては同日、小泉内閣の閣僚から「別に(方針を)変えると言っているわけでもない」(坂口力厚生労働相)など擁護論が相次ぎました。
一方、リスト作成問題では、海上幕僚監部情報公開室の三佐が違法性を認識しながら、業務として庁内の調査・情報部門にリストを渡していた新たな事実が判明しました。
野党四党の書記局長・幹事長会談では、防衛庁リスト問題が同庁の組織ぐるみと判明した以上、中谷長官の責任も問われ、罷免は当然だという認識で一致。福田長官の「非核三原則」見直し発言は国是を覆す暴言だとして、罷免を要求することを改めて確認しました。
そのうえで、両長官の責任を追及するため、衆院有事法制特別委員会で、小泉純一郎首相が出席する集中審議を求めること、この要求に政府・与党側が応じなければ、今後の国会運営に「厳正な態度でのぞむ」ことを確認しました。
また、「悪法ごり押しのために土俵を広げることは許されない」(市田忠義書記局長)と、会期延長に野党四党として反対することで一致しました。