2002年6月5日(水)「しんぶん赤旗」
武部勤農水相は四日の参院農林水産委員会で、BSE(牛海綿状脳症)対策に関連し、飼料原料の原産地表示の義務付けについて、「検討する」と答弁しました。日本共産党の紙智子議員の質問に答えたもの。
紙氏は、飼料や飼料添加物の産地の特定が困難な仕組みが感染ルートの解明を難しくしていると指摘。今回の飼料安全法改正で、飼料の製造業者、輸入業者、販売業者の帳簿の保存期間延長と記載事項の追加を行うことをあげ、「飼料にも原料の原産地表示を義務付けるのか」と質問しました。
これにたいし、武部農水相は、「輸入先国名や輸入の相手方の氏名、輸入飼料の原材料について、帳簿の記載事項に追加することを検討している」と答弁。紙氏が「原料の原産地表示の義務付けについて検討するということか」と重ねてただしたのにたいし、「そのようにとってもらって結構だ」と答えました。
紙氏は、BSE発生は国の責任でありながら、全面的な損失補償をおこなっていないと指摘。BSE対策特別措置法案第九条の経営安定対策の「基本計画」に、今まで以上の対策を盛り込むよう求めました。