2002年6月6日(木)「しんぶん赤旗」
松本善明議員は五日の衆院外務委員会で、福田康夫官房長官の「非核三原則」見直し発言について川口順子外相の見解をただしました。
松本議員は、核保有国であるインドとパキスタンが緊張状態にあり、核戦争の危険も懸念されているもとで、国際社会が紛争回避のために努力していることを指摘。いま核兵器廃絶のための外交努力がいっそう重要となっているときに福田長官の発言は重大であり、わが国の外交姿勢に対する信頼を損なうものではないかと追及しました。
川口外相は「福田長官の発言が非核三原則の変更を示唆したものとは思っていない」とのべ、福田長官の発言を擁護する姿勢を示しました。
松本議員は、韓国の野党ハンナラ党が「われわれはこれを地球規模の平和に対する挑戦と考える」との見解を発表し、中国も外務省報道官が厳しく批判するなど、福田長官の発言は国際的に波紋を広げていると指摘。この発言が日本の外交姿勢を傷つけたという事実を認識しているかと問いただしました。
川口外相は「今回の発言について真意が一部誤解されているむきがある。真意が伝わっていたら誤解は招かなかったのではないか」と答弁。松本議員は「野党四党は福田長官の罷免を要求しているが、外相の答弁はこれに対して挑戦するものだ」と批判しました。