日本共産党

2002年6月7日(金)「しんぶん赤旗」

「内心の自由守られなくてはならない」

「日の丸・君が代」強制で文科相

 児玉議員が質問


 日本共産党の児玉健次議員は五日の衆院文部科学委員会で、一九九九年に成立した「日の丸・君が代」法をめぐる学校現場での「内心の自由」について遠藤敦子文部科学相の見解をただしました。

 児玉氏は、同法法制化に当たって小渕恵三首相(当時)が衆院本会議で“国旗・国歌”を義務付けないから「国民の生活に何ら影響や変化を生ずることにはならない」と答弁していることを示し、ここでいう「国民」に児童、生徒、父母、教職員が含まれるかと質問。遠山文科相は「教員、児童、生徒も含まれる」と答弁しました。

 その上で児玉氏は、北海道の札幌南高校の例をとりあげました。同校では新任の校長が、今年三月の卒業式から新たに「君が代」斉唱実施の意向を示したことから、高校三年生が意見をまとめました。

 それは、「卒業式の場で『君が代』を流すと、『歌う』か『歌わない』か、『立つ』か『座る』かの意思表示を大勢の前でしなければならなくなり、個人の意思について表現したくない人まで表現を強制される」というもの。

 児玉氏は、生徒のこの意見は憲法によって絶対的な保障を受ける「内心の自由」の本質に深くふれたものだと指摘し、同相の見解をただしました。

 遠山文科相は「良心あるいは思想の自由は、憲法上の個人の『内心の自由』として絶対に守られなくてはならない」と答えました。

 児玉氏は、根本問題として、法律が強制しないものを学習指導要領で強制できるのかとただしました。遠山文科相は「学校における国旗・国歌の指導は、学習指導要領に基づき、強制ではない」と答えました。

 


もどる

機能しない場合は、ブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp