2002年6月8日(土)「しんぶん赤旗」
京都の芸術家や芸術文化関係者らが六日、有事法制三法案に反対し撤回を求める訴えを発表し、賛同と十三日に開く緊急京都集会(午後六時半・円山音楽堂)への参加をよびかけました。
よびかけ人は、梅原猛(日本ペンクラブ会長)、岡部伊都子(随筆家)、茂山千之丞(狂言役者・演出家)、須田稔(立命館大名誉教授・京都文化団体連絡協議会会長)、土橋亨(映画監督)、はしだのりひこ(フォークシンガー)、帆足正規(能楽笛方)、横山健蔵(写真家)の各氏ら二十七氏です。
訴えでは、「先の大戦では、言論、表現、集会、結社の自由がまずとめどもなく規制され、やがて国への協力次第で画材や出版用紙の供給までが決められ、憲兵と特別高等警察が、舞台から音楽教室、子どもたちの暮らしにまで立ち入りました。声を奪われ、筆をたわめられ、思いもふさがれ命も奪われて、国民は破局へとみちびかれました。私たち芸術家、芸術文化関係者にとって、それは世代をこえた記憶です」と強調。
「私たち芸術文化にかかわるものは、人の心をたねとして、今生きる命の発露をその時その時にそれぞれが刻もうとするものです。日本国憲法を誇りとし、平和とひとりひとりの尊重とをなによりも願う私たち、京都の芸術家、芸術文化関係者は、ゆずれぬ思いでこの有事法制三法案に反対し、その撤回を強くもとめます」と訴えています。