2002年6月9日(日)「しんぶん赤旗」
参院自民党が近く公表する税制提言で、消費税率を2%〜5%引き上げる増税案を盛り込んでいることが八日、判明しました。
参院自民党の政策審議会(陣内孝雄会長)の「税制改革に関する提言」(案)は、「中長期的に見て、我が国税制改革のあるべき姿は…基幹税収の拡充にある」と指摘し、「消費税収の増額を検討する必要がある」と消費税増税を正面にすえています。
今後五年間に二段階で「税制改革」をおこなうとして、第一段階では「『広く薄く』という考え方をとりつつ、所得税の諸控除の見直し等をある程度行わざるを得ない」と、所得税増税を視野に入れています。
第二段階で「消費税率の段階的な引き上げを行う」として、税率を2%、5%引き上げた場合の試算をはじき出しています。
提言(案)は、消費税増税の影響で懸念される消費減退については「日本の消費は成熟段階にあり、それほど変動しない」と影響を無視。「食料品等国民生活に大きな痛みを伴うものについては、引き上げ率を当面半分にすること等も検討」としています。
提言(案)内容は、今月中旬をめどに自民党税制調査会(相沢英之会長)が取りまとめる税制「改正」方針の中で議論されます。