日本共産党

2002年6月9日(日)「しんぶん赤旗」

スティーブンス・ジョンソン症候群

患者の救済を「検討」

井上美代議員に厚労相答弁

参院厚労委


 日本共産党の井上美代議員は四日の参院厚生労働委員会で、スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)などの公的救済制度である「医療品副作用被害救済・研究振興調査機構(救済機構)」について質問しました。

 SJSは、市販の風邪薬、鎮痛剤などあらゆる薬で発症の危険がある副作用被害で、年間約三百症例が報告されています。全身がやけど状態となり、目に重い後遺症が残ります。予防法が確立されておらず、死亡率は二割に達します。

 井上氏は、医療費・医療手当の給付は、政令で「入院を要する程度」と限定されているが、「長期に眼科に通院するケースが多く、特殊な目薬やコンタクト代で年間五十万円以上かかる」と指摘。政令の変更で、長期に通院しなければならない場合も給付対象とするよう求めました。

 厚労省の宮島彰医薬局長は「通院まで拡大するのはむずかしい」と答弁しました。

 井上氏は、保険外の多額な医療費負担についても何らかの手だてを考えるべきだと追及。坂口力厚労相は、「これまでの経緯を明らかにし、障害を持たれたみなさんにどのようにおこたえするのが良いか、鋭意検討を重ねている」と述べました。

 傍聴していたスティーブンス・ジョンソン症候群患者会の渡辺章さん(61)は、「検討するという答弁もあり、やっと日の目を見た思いだ」と語りました。

 


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