2002年6月11日(火)「しんぶん赤旗」
与党が今週中にも医療改悪法案の衆院委員会での採決をねらうなか、中央社会保障推進協議会や全日本民医連などは、小泉首相や坂口厚労相、衆院厚生労働委員らに、悪法ごり押しのための会期延長をやめ、医療改悪案の慎重審議・廃案を求めるファクス、はがきを送る取り組みを強めています。
山形県民医連では、これまで、約三百通の要請ファクスやはがきを送りました。
これらには切実な一言が添えられています。「夫と母が入院します。母の入院制限や夫の入院費負担上限のことを考えると一家がつぶれそうです」「近頃病気の話になると、コロッと死にたいねといってしまいます。通院、入院はできません」
庄内医療生活協同組合の人たちが鶴岡市の旧市街地域を全戸訪問するなど、山形県社会保障推進協議会は二十五万人の署名を集めました。一人で二百人近い署名を集めた人も。
県社会保障推進協議会の守岡等事務局長は、「自由党議員がファクスを紹介して質問するなど要請が力になっています。要請行動を強め、『医療大改悪反対 有事法制許すな6・13中央集会』を成功させて廃案に追い込みたい」と語ります。
大阪・堺市の北野田診療所は、大阪選出の議員や厚生労働委員らに約二百通のファクスで要請しました。患者から寄せられた、「医療費の出費が多く生活が苦しい」「生活をおびやかす医療改革絶対反対」などの一言を添えています。
福井県医療生活協同組合の光陽生協病院では院内に赤いポストを設置して要請はがきを回収。「三割負担なんて『保険』とはいえないぞー」「老後の不安、老後の経済的苦しみほどつらいものはないのです。それがまた景気回復を遅らせます。やぶれかぶれの政治はやめてください」などの声が寄せられています。