日本共産党

2002年6月12日(水)「しんぶん赤旗」

「報告」に値しない
国会での究明は不可欠

市田書記局長が批判


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記者の質問にこたえる市田書記局長 =11日、国会内

 日本共産党の市田忠義書記局長は十一日夕、国会内で、防衛庁が発表したリスト作成問題の調査報告書についての見解を記者団から問われ、「一番大きな問題は、防衛庁・自衛隊が国民を守る対象とみないで、敵視し監視の対象にしているということがあらわになったことだ。そういう立場にたっている防衛庁が調査をしても、まともな調査結果が出るはずがない。国会としての事実究明が大事だ」と述べました。

 市田氏は、リスト作成は、陸・海・空幕、内局、防衛施設庁と広がっており、「これを組織ぐるみといわないのなら、何を組織ぐるみというのか」と批判。「再発防止のためには、何よりも事実の全容を明らかにすることが一番求められている」として、中谷防衛庁長官の罷免要求とともに、陸・海・空幕僚長、防衛庁官房長、情報公開室長、防衛施設庁幹部などの国会招致を求めました。

 庁内情報通信網(LAN)からリストを削除したことを報告書が「証拠隠しの意図はなかった」としている点について市田氏は、「言い逃れもいいところで、明らかに隠ぺい工作だ。防衛庁の幹部がこの問題で『ばらしたのが悪かった』と発言したが、これは漏れなかったら何をやってもいいという発想だ」と批判。「法律に違反しているかどうかの前に、国民を敵視し監視していたという体質、発想、考え方そのものが問われている」と強調しました。

 市田書記局長は同日夜、「防衛庁の発表文書は文書の体裁からいっても、中身からいっても、調査報告書に値しないもので、ずさんなものだった。しかも、報告書の全容を隠すやり方そのものが許しがたい」と語りました。

 


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