2002年6月14日(金)「しんぶん赤旗」
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自民、公明、保守の与党が十四日にも医療改悪法案の衆院委員会採決強行をねらう緊迫した国会情勢に、「悪法のごり押し許すな」と十三日、全国各地で怒りの集会が開かれました。有事法制反対を掲げ、神戸市で四千人、京都市で二千八百人が参加。東京・日比谷野外音楽堂には、「医療改悪も有事法制も反対、会期延長は許さない」と三千人が集いました。
日比谷野音の集会で「明日、与党が医療改悪法案の委員会採決を通告した」と国会から知らせが入り、「今日から明日にかけ、採決阻止の声で国会を包囲しよう」との呼びかけに、参加者は「よーし!」の声と拍手でこたえました。
初めて国会前で座り込み、集会にも参加した、京都の男性(22)=老人保健施設勤務=は、「施設のお年寄りから、退所すると医療費の支払いが大変だと聞く。お年寄りが苦しむことをやってほしくない」と語ります。
集会で主催者(中央社保協、有事法制は許さない! 運動推進連絡センター)を代表して全労連の小林洋二議長が「国会は延長ではなく解散だ。最後までたたかい抜こう」とあいさつ。
与野党の幹事長・書記局長会談を終えて駆けつけた日本共産党の市田忠義書記局長は、防衛庁リスト問題の調査報告書を政府・与党が改ざんした問題について、「与党三党に説明する姿勢はまったくなく、開き直りだ。一方で医療改悪法案の強行採決を決める。こんな態度を許すわけにはいかない」と批判。「たたかいはいまが『正念場』。小泉内閣の悪政と悪法に反対する国会内外でのたたかいをさらに強め、解散・総選挙に追い込もう」とよびかけました。(5面にあいさつ大要)
各界からの発言で、日本医労連を代表し、白衣で登壇した全日赤の中小路貴子さんは、「今でも財布と相談しながら病院にかかる人がほとんど。憲法に保障された生存権さえ奪いとる医療改悪の強行採決は許せない」。東商連婦人部協議会の国分テル子さんは、「不況と中小企業つぶしのなか、息子は商売を継ぎ、がんばっている。息子を戦争に行かせたくない。孫を戦争孤児にしたくない」と訴えました。
集会後、国会などへ向けてデモ行進しました。