2002年6月16日(日)「しんぶん赤旗」
富山市で十四日開かれた日本共産党富山県後援会年次総会で関口孝夫赤旗編集局長は「激動のいまと『しんぶん赤旗』――そのパワー、ぬくもり、輝きを語ろう」のタイトルで記念講演しました。
関口局長はこの中で、重要な局面を迎えている有事法制を許さない国民のたたかいで「赤旗」がはたしている役割に言及。「赤旗」は全国新聞の中でただ一紙、この法案に反対を表明し、正面から対決の論陣をはっているメディアであるとのべ、(1)法案の危険な本質をいかに広く早く知らせ(2)全国のたたかいのネットワークの広がりに貢献してきたか、を取材記者のエピソードを交えて語りました。
「一月から政府が与党に提示した法案関連文書の全文を逐一載せ、この問題を重視する学者、研究者に注目され、活用されている」「他社の記者から『うちの担当記者は赤旗の記事を、防衛庁のレクだけではわからない、こういう解釈もあるのかと感心していたぞ』といわれた」「国会開会の二月五日午前、国会前で抗議のすわり込みがあるというので記者が二人でかけつけると十人なので、記者も応援のすわり込みに加わった。4・19日比谷集会には五千人がつくったウエーブになり、5・24集会では四万人余が明治公園を埋めつくし、一般紙、NHKも黙殺できなくなった」――。
関口氏は、「この悪法を廃案においこむには世論の盛り上がりが決め手。ベトナム反戦の例がそうだったように、巨大な国民の抗議のうねりは必ずや有事法制に基本的に賛成の立場をとる商業メディアの姿勢にも影響をおよぼさずにはおかない」と強調、現に一般紙に「出直すべきだ」との論調もではじめていることを指摘し、「『赤旗』は手をゆるめずに廃案めざしてのキャンペーンをはっていきたい」と力をこめました。
さらに「初めは少数でも正論は必ず多数派になり、そのとき『歴史は動く』。変革のパワーを私たちの新聞はもっている。激動の時代を主体的・能動的に道を切り開いてすすむ人々の『共同の機関紙』です」とのべ、「『赤旗』を読む誇りとよろこびをぜひ多くの人に広げていただきたい」と呼びかけました。