日本共産党

2002年6月24日(月)「しんぶん赤旗」

鈴木議員逮捕

公共事業受注企業の献金禁止を

NHK「日曜討論」 筆坂書記局長代行が主張


 日本共産党の筆坂秀世書記局長代行は二十三日、NHK「日曜討論」に出演し、鈴木宗男衆院議員逮捕や「政治とカネ」の問題について与野党幹部と討論しました。自民党の金権体質を厳しく批判し、公共事業受注企業からの政治献金禁止を直ちにおこなうよう主張しました。

 筆坂氏は、鈴木議員の辞職勧告決議(二十一日)について、本来ならば自民党が責任を持って辞職を求めるべきなのに、その責任を果たさなかったことを指摘し、「自民党の自浄能力が欠けている部分を国会が補う役割を果たした」と強調しました。

 また、鈴木議員がやってきたことの本質は、「あらゆる公共事業を利権化し、公の仕事を私物化しているところにある」と指摘しました。これは鈴木議員にとどまらず、加藤紘一元幹事長、井上裕前参院議長にかかわる口利き疑惑でも明らかなように「まさに、自民党体質そのものだ」と批判しました。

 テーマが「政と官」の問題に移り筆坂氏は、政と官だけではなく、カネの出どころとしての「業」との癒着が問題であると指摘、「政・官・業、このトライアングルのあり方を見直さないと、根本にメスを入れることにならない」と強調しました。

 公共事業受注企業からの政治献金禁止について、与党側が「企業献金は是か非かに等しい議論になる」(公明・太田昭宏幹事長代行)などと消極的な姿勢を見せたため、筆坂氏は「ことの重大性が分かっていない」と批判。

 鈴木議員が集めた年間四億円以上の政治献金の大半が公共事業受注企業からのものであったこと、公共事業の財源が税金であり、その税金を政治家が口利きをやって吸い上げているのが政治献金の実態であると指摘し、「少なくとも、税金を吸い上げるような政治献金は直ちに禁止する。これぐらいのことができなければ、今回の事件で何の反省もないことになる」と強調しました。

 自民党の町村信孝幹事長代理が「政治も芸術・文化も寄付で成り立つ社会」などと発言。筆坂氏は、「笛吹きに金を与えた者が曲目を決める」ということわざを紹介し、「ばく大な金をもらった政党、政治家は、その企業のいうことをきき、国民の願いに背を向ける。だから、企業献金は禁止しなければならない」と重ねて強調しました。

 


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