2002年6月28日(金)「しんぶん赤旗」
「公立学校施設の耐震性の確保及び公立学校の増改築、トイレの改造に関する質問主意書」を、日本共産党の井上美代、大沢辰美、富樫練三、西山とき子、畑野君枝、八田ひろ子、宮本岳志、林紀子各参院議員が二十六日、政府に提出しました。
全国の公立小中高校の校舎、体育館などのうち、全体(約十六万棟)の43・4%にあたる七万六百五十二棟が、老朽化するなど耐震性に問題があるのに未改修であることが、今年三月の消防庁のまとめで初めて明らかになりました。全施設で耐震性を確保するには約八兆円必要との試算もあり、政府の対応が求められています。
老朽化で雨漏りがするなどの実態がありながら増改築がすすまない理由に、国有地に建設されている施設を増改築する際、国に収めなければならない承諾料があります。
トイレの改修について文部省(当時)は、日本共産党の国会質問や父母からの要求に応じ、補助下限を二千万円から四百万円に引き下げましたが、まだ不十分です。
質問主意書では、(1)未改修施設の都道府県別の棟数、(2)耐震性の確保をどう行うか、(3)増改築承諾料を廃止し、貸付料の免除を行うべきであるがどうか、(4)都道府県別の年間借地料と支払われた増改築承諾料、今後改築が予測される増改築承諾料、(5)トイレ改造の補助基準引き下げ後の事業費の推移とトイレ改造を行った学校数、(6)「大規模改造事業(トイレ改造)費」を大幅に増額するべきだがどうか、などについて回答を求めています。