2002年7月4日(木)「しんぶん赤旗」
日本共産党の石井郁子議員は三日の衆院文部科学委員会で、文部科学省が国立大学の法人化問題について虚偽の答弁をおこなっていたことを追及しました。
五月二十九日の同委員会で石井氏は、旧七帝大の事務局長が月一回のペースで集まり、法人化のもとでの管理運営のモデルづくりを文科省主導でおこなっていることを指摘。これに対し、文科省の工藤智規高等教育局長は「指示をしたりということではまったくない」と答えていました。
石井氏は、文科省が法人化に関する打ち合わせに関係各大学事務局長を招集する文書を四月九日と五月十五日に出している事実をつきつけました。
いずれの文書も、法人化後の「事務局組織のあり方の検討」や「人事制度のあり方についての検討」などを議題とし、文科省内で会議を開き、文科省大臣官房人事課が招集しているものです。
石井氏は「文部科学省が指示し、招集しているということではないか」とただしました。
しかし工藤局長は「この事務連絡をもって検討を指示したことではない」などと強弁。石井氏は防衛庁のリスト問題での国会への虚偽報告と同じ重大問題と指摘。石井氏は「うその答弁をされたのでは審議が成り立たない」と追及。委員会は一時中断し、理事会で協議することになりました。
委員会終了後の理事会では、局長答弁を精査するとともに、事務連絡文書の決裁経過についても報告を求めることを決めました。