2002年7月6日(土)「しんぶん赤旗」
銀行支援のための公的資金七十兆円枠のうち、これまで金融機関に投入した金額が三十兆円を超えたことが分かりました。五日の参院金融問題特別委員会で日本共産党の小池晃議員の質問に預金保険機構の松田昇理事長が明らかにしました。
金融機関の破たん処理などのために投入された公的資金は、合計三十兆二千七百五億円。
小池氏は「三十兆円といえば、国民医療費の年間総額とほぼ同じ。これだけのお金が銀行に公的資金としてつぎこまれることに『税金の使い方が間違っている』という国民の声が上がるのは当然だ」と批判しました。内訳は▽一般勘定(政府保証つき借入金)が三兆七千七百二十三億円▽特例業務勘定(破たん金融機関の資産買い取り分)が三兆四千四百六十八億円▽金融再生勘定(九八年の資本注入と長銀、日債銀保有株の買い取りなど)が五兆三千八百七十四億円▽早期健全化勘定(九九年三月以降の資本注入)が八兆二千二百四十七億円。さらに特例業務勘定で、すでに国民が負担して支払った交付国債償還額が九兆四千三百九十三億円(六月末)。