2002年7月19日(金)「しんぶん赤旗」
参院厚生労働委員会は十八日午後の理事懇談会で、宮路和明前厚生労働副大臣の帝京大学医学部入試の口利き問題をめぐって、自民、民主両党が医療改悪法案の審議再開の条件として合意した冲永荘一帝京大学総長の参考人招致について協議しました。冲永氏が入院中で出席できないため、同氏に代わって帝京大学特別調査委員会事務局長で同大薬学部事務長の前田憲正氏を二十三日に同委員会に招致し、質疑することを決めました。
理事懇には同大付属病院医師が作成した冲永氏の二つの診断書が示され、阿部正俊委員長は、冲永氏が三〜四週間の入院が必要で二十三日には出席できない、と報告しました。
さらに、同大側に総長に代わって、宮路氏の口利き問題発言に責任を持って答えられる人物を出席させるよう要請したところ、前田氏を出席させるとの回答があったことを報告しました。
これに対し日本共産党の小池晃議員は、真相解明のためには宮路、冲永両氏の参考人招致が必要だと主張。同時に、前田氏が冲永氏に代わって責任ある答弁ができるというなら、真相解明へ向けて一歩前進の機会となりうるとして同氏の参考人招致に同意を表明しました。
宮路氏の入試口利き問題で医療改悪法案の審議がストップしていた参院厚生労働委員会は同日、与党と民主党の出席で法案の審議再開が強行されました。日本共産党、国会改革連絡会(自由党と無所属の会)、社民党は、口利き問題の解明を先送りしたまま、審議再開には応じられないとして欠席しました。